今日は菜奈の部屋で受験勉強。
本日の勉強はこれで終了。
理「あー、終わった…」
菜「お疲れ様。あ、飲み物持ってくるね」
理「ああ、頼む」
菜奈が部屋から出ていく。
外から蝉の鳴き声が聞こえてきた。
理「……もう夏か…」
蝉の鳴き声を聞くと夏がやってきた感じがする。
暑苦しいのだけは勘弁してほしいのだが。
菜「おまたせ〜」
お盆をテーブルに置き、コップをそれぞれの前に置く。
コップの中身は黒く、氷が3個入っていた。
コーラかと思ったが、炭酸の音がしない。
理「アイスコーヒーか」
菜「うん、お中元でもらったのがあるから飲んで」
理「おう」
くいっと一口。
喉が渇いていたのでよりおいしく感じる。
理「ああ、うめぇ…」
菜「理央、コーヒー好きだったっけ?」
理「最近よく飲むようになってな。今じゃ受験勉強のお供」
菜「私もたまに飲むよ」
理「そうなのか?女子って紅茶のイメージが強いんだけどな」
菜「あっ、そうかもね。紅茶の方が好きかな」
アイスコーヒーを飲み終えて、一息。
時計を見ると、まだ帰る時間ではない。
理「まだ時間じゃないな…」
菜「……あ…あのね………」
理「うん?」
菜「……お…お願いしても…いいかな…?」
理「何をだ?」
菜「ひ…膝枕」
理「別にいいけど?」
菜「え、いいの?」
理「そんなたいしたものじゃないと思うぞ。男の膝枕ってタダ同然だ」
女性が耳掃除のおまけつきで膝枕をしてくれる店があるぐらいなのだから。
菜「じゃあ……いい?」
理「ああ」
テーブルをどかし、正座だと高くなってしまうので足を延ばした形にした。
理「ほれ」
菜「じゃあ、失礼します」
ぽふっと太腿の辺りに頭を乗せてきた。
理「どうだ?」
菜「うん…いいかな」
…そんなにいいものなのだろうか?
菜「んー」
ころんと横を向く。
その体勢を見て、女性版膝枕の店を事を思い出した。
辺りを見回すと、アレが手の届く場所にあった。
理「よっと」
それを手に取る。
菜「ん……どうしたの?」
理「動くなよ」
菜奈の頭を手で押さえる。
菜「えっ!なっ、何!?」
理「ちょうど耳かきがあったからな。ついでにやっといてやる」
菜「ひ、一人でできるよ」
理「一人でもできるけどこの方がしっかり取れるだろ」
菜「そっ、そうだけど耳が汚いの見られたくないよ…」
理「…ん、汚くないな。綺麗だな」
菜「そ、そうでしょ。だからやめて…」
理「あ、奥に発見」
ぐいっ。
菜「ひ、広げちゃやぁ…」
理「入れるぞ」
菜「んっ…」
理「動くなよ」
菜「やっ…奥まで…」
理「よっ…」
菜「そこっ……ひっかかないでっ…」
理「いや、そうしねーと…」
菜「んんっ…りおっ…」
理「よし、もうちょい」
菜「ううっ……」
理「よし、取れた」
菜「も、もういいよね」
理「馬鹿言え、耳は2つ付いてるだろ」
菜「だっ、だめえええっ…」
5分後。
理「ふー、満足」
片方も綺麗だったのでちっちぇーのしか取れなかったがまあよしとしよう。
菜「うー……」
一方菜奈は不満そうだ。
菜「……理央のえっち」
理「な、何でそうなるんだよ!?」