魅惑の湯気

卒業してまもなく、大学に入学。
卒業旅行というプランもあったが予算が足りずに断念。
元々レベルが高めの大学のため、入学してからはレポートに論文といった未知の課題が待ち構えていた。
入学する間はヒマだったため予習をしていたためそれなりになんとかなっている。
もし卒業旅行をして浮かれたまま入学していたらどうなっていたのだろうか。
ある意味幸運と言える。
そして大学に入って一ヶ月。
ようやく大学生活に慣れ始めてきた。
授業が終わり、家へと向かっていた。
理「あー……また論文か」
菜「でも、今度のはそんなに大変じゃないし…」
理「んー……『素敵な大学生活』っていうのを期待してたんだけどなあ」
現実というのは割と残酷です。
ふと、頭に何かが当たった。
理「ん?」
頭上を見上げると、顔に当たった
雨だ。
理「ヤバい、雨だ」
菜「本当?どうしようか?」
どこかで雨宿りしようかと考えたが、ここからだとそのまま自宅まで走った方が最善と思った。
理「急いで帰るぞ」
菜「うんっ」
菜奈も賛同した。

ゲリラ豪雨を甘く見過ぎていた。
菜奈の家に着く頃にはビショ濡れになっていた。
下着も完全にやられていた。
雨宿りも多分意味を成さなかっただろう。
理「あー………ひでえなもう」
菜「お風呂入ってく?」
理「すまん、頼む」
菜奈からの提案に即決。
かなり寒気を感じる。
自分の家でシャワーを浴びるよりも早い。
ふと、菜奈の事を考えた。
一緒に帰ったのだから当然菜奈もビショ濡れだ。
理「菜奈、先に風呂入っていいぞ」
自分の家だし優先権は菜奈の方にある。
菜「理央こそ下手すると風邪ひいちゃうでしょ。それこそ明日の講義に差し障るじゃない」
確かにそうだが、これではどっちが先か決められない。
それにモタモタしているとお互い冷えてしまう。
理「あーもう、こうなったら一緒に入るぞ」
ヤケになってとんでもない発言をしてしまった。
菜「えっ!?」
理「こ、これだったらお互い早く入れるだろ」
菜「……う、うん」
もの凄い力技な発言だったが菜奈も赤くなりながら同意した。

服を乾燥機に入れて後は風呂で体を温めるだけとなった。
菜奈はこちらの服と自分の服を入れる準備をしている。
理「さ、先に入るぞ」
菜「う、うん」
風呂場に入り、とりあえずシャワーを出す。
頭から一気に浴びる。
適温なのだが妙に熱く感じる。
かなり体が冷えていたようだ。
体がある程度暖まって余裕ができたためか、入っている風呂場の大きさを自分の家と比べる。
自分の家より一回り大きい。
浴槽も2人一緒に入れそうなほど大きい。
のんびりと風呂に浸かってリラックスをする。
そういう構想で作られたのだろう。
カラカラと風呂場の戸が開く。
菜奈が入ってきたのだろう。
ふと、初体験の事を思い出した。
ガッチガチに巻かれたバスタオル姿を。
今回もアレかな。
そう思いつつそちらの方を向く。
理「おう、早くシャワー浴び……」
止まった。
心臓も止まりそうになった。
というのも菜奈は確かにバスタオルを身に着けていた。
しかし、そのバスタオルは巻かれているのではなく、縦にして正面を隠しているだけだった。
おまけにそのバスタオルは小さく、縦の長さは胸元から太腿、というか股間ギリギリで見えそうで見えない絶妙な長さ。
横の方も絶妙に短く、両胸を隠しきれず横乳が見えているけしからん長さだ。
要するにバスタオルがエロを呼び起こしている。
理「………前のアレのは無いのか」
菜「あったんだけど……破れちゃった」
初体験から現時点の間に処分されてしまったのか。
理「う…は、早くシャワー浴びろ」
菜「……うん」
風呂場の隅まで動き、菜奈が通るスペースを作る。
菜奈が自分の前を通り過ぎた時、なんとなく後ろ姿を見る。
理「うっ…」
思わずよろめいた。
バスタオルは正面しかカバーしていないため、後ろ姿は何も纏っておらず、背中からお尻まで丸見えだった。
よく考えてみれば当然なのだが、そこまで考えていなかった。
……………落ち着こう。
落ち着かなければまた『ケダモノ』になる。
深呼吸を何度か行い、リラックスをする。
よし、これで冷静に…。
菜「………ねえ」
理「はい!?」
ならなかった。
菜奈はぺたんと椅子に座り、背中を見せてこちらを振り向く。
菜「背中…………洗って」
理「おう!?」
自分でもおかしい返事が出た。
しかし、菜奈がやってほしいというのならいいという事だ。
アカスリにボディシャンプーを何度かかけ、泡立てる。
自分もしゃがみ、視線の正面が菜奈の背中に。
………菜奈の背中を見るのは去年のプール以来か。
後姿というのを意識した事が無かったためか、この光景は艶めかしい。
合法的に何も着けていない背中を拝めるこのシチュはある意味異常だ。
………と、洗わないとおかしいな。
理「じゃ、じゃあ洗うぞ」
菜「うん…」
アカスリが菜奈の背中に触れる。
ぴくっと菜奈が反応する。
それに対して自分も反応しないように優しくこすっていく。
肩、背中、腰と上から洗っていく。
なんとか終わった。
理「お、終わったぞ」
菜「……………」
しかし菜奈からの返事は無い。
………妙な雰囲気。
こちらから話しかけた方がいいか。
しかしどう話す?
冗談交じりで話した方がいいかもしれない。
理「つ、ついでに前も洗ってとか言わないよな?」
これで『もう、理央のスケベ!』とか返事をしてくれればこの場は和む。
菜「………いいよ」
菜奈の言葉は予想の真逆だった。
……ど、どうするべきか。
言ってしまった手前、洗うしかないのだが。
どういうわけかこの状況が役得とかラッキーとは思えない自分がいる。
どちらかというと菜奈に羞恥プレイをさせてしまっているような気がする。
菜奈がこちらに向く。
それに合わせるかのような顔を背ける。
何か申し訳ない。
菜「…………ねえ、見て」
理「!」
菜奈の誘惑と言える言葉に脳が揺れる。
菜「理央だから……こんなことできるんだよ?」
誘惑というより懇願のように聞こえる。
菜「だからお願い………見て」
菜奈の本気とも言える声に応えるように菜奈の方を向いた。
上気した顔。
小さくて可愛らしい胸。
そして…
たらり。
理「あっ」
菜「あっ」
鼻血。

しばらくお待ちください。

トントントンと首の後ろを叩いてやってはいけない応急処置。
菜「んもー、なんで鼻血なんか出すのよ」
理「そっ、そう言われてもな、あまりにも刺激的すぎるんだよ」
鼻血はようやく止まり、改めて菜奈の方を見る。
全身を眺めてこう思った。
エロい。
何がどうエロいのか説明できないけどエロい。
この風呂場で眺めるという状況がさらにエロを増幅させているのも原因だ。
菜「そ………そんなに見ないで…」
菜奈はもじもじと躰をくねらせる。
見てもいいとは言ってはいたが眺めていいとは言っていないわけで。
身体を洗う事を前提として見てもいいわけだ。
理「じゃ、じゃ、じゃあ、洗うぞ」
菜「うん」
とりあえず手から腕だ。
菜奈の右手を持ち、手から腕へと洗っていく。
菜「んっ…」
菜奈がぴくっと動く。
こうやって洗われる事は初めてだろう。
残った左腕も。
菜「んっ」
菜奈は同じように反応する。
両腕は終わった。
次は………足か?
足だな。
自分に言い聞かせて菜奈の右足をひょいと持ち上げ、つま先を洗う。
菜「ゃんっ!」
先程よりも激しい声。
…もしかして、感じてるのか?
理「おっ、お前…変な声出すな」
こっちまで変な気分になる。
こしこしと太腿を洗う。
菜「だっ……だってぇ……」
先程よりも甘い声。
脳味噌がクラクラしてくる。
どうする?
俺はどうすればいい?
このまま紳士のままでいるのか?
それとも獣になるのが正解なのか?
……落ち着け、落ち着け、落ち着け。
両足を洗い終え、胴体のお腹に触れた瞬間、
菜「りお………」
求愛の声が聞こえた。
その瞬間、ぷちっと何かが切れた。
理「……石鹸、足すぞ」
菜「え…うん?」
ピュッピュッとボトルからボディシャンプーを出し、それを手にする。
両手にほどよくボディシャンプーが絡みついたのを確認し、一気に菜奈の両胸をつかむ。
菜「ひゃあっ!?」
揉もうとするが、にゅるぅっとシャンプーのぬめりによってしっかりとつかめない。
しかし、その滑りが功を奏し、ぴんっと胸の先端をはじく。
菜「やっ…やらしぃよ……えっちだよそれ…」
何度が先端を弾いていくうちにそれに反応して固くなっていく。
初体験の時は暗かったので見えなかったがこういう反応をするのか。
ちょっとした感動。
理「下も洗うぞ」
もう止まらない。
菜「………うん……」
菜奈も受け入れた。
菜奈の割れ目に手を当て、そのまま指を入れていく。
菜「ああっ……はあぁぁっ…」
指の挿入に菜奈はのけぞる。
これを待ち望んでいたように感じる。
……これは洗う行為だ。
だから丹念に洗わないと。
菜奈の中の肉壁を指でこするように動かす。
菜「だっ…だめぇ……それっ……」
肉壁を刺激するたびに菜奈はびくっと震える。
理「ちゃんと汚れを落とさないとな」
高速で指を動かす。
菜「ひぃっ、ひいぃぃぃっ!」
悲鳴のような声。
指を抜くと、シャンプーの摩擦によって泡が出来ていた。
その泡やシャンプーを自分のモノに塗りつける。
菜奈をゆっくりと床に寝かせる。
理「入れるぞ」
菜「…ん…………ゴシゴシしてね」
菜奈の割れ目にゆっくりと挿入する。
お互い準備ができていたのでするっと入る。
理「う…わっ……すげっ…」
石鹸の影響もあってかヌルヌル感が凄まじい。
菜「りおのっ……きもちいいよっ…!」
久々というせいもあってか射精感はあっという間に来た。
とどめの一突き。
菜「ああっ、やぁぁぁっ!」
菜奈が絶頂を迎えたと同時に菜奈の中から自分のモノを出し、菜奈のお腹に射精した。
中に出したい欲望もあったが、それこそ汚してしまうので今回は我慢。
ボディシャンプーとは違う色の精液が妙にエロく見える。
そして、いつの間にかお互い汗をかいていた。
理「また……汚れちゃったな」
菜「…また………洗いっこしよっか…」
雨はいつの間にか止んでいた。

後書き

菜奈の躰の露出がちょっとずつ的な方法なのはそういう仕様です(笑)。
いきなりポンッと全部出しちゃうとなんかもったいないなと思いましたので。
今後はかなりの数が18禁になるので(本当)こういう方針にしました。
次回も18禁ですが総集編的な話になります。
それでは次回にて。