Re:

菜「えっ……だっ、だって…理央とは…えっ…えっ……!?」
菜奈はこちらの告白に激しく動揺している。
こんなに動揺している姿を見たのは初めてだ。
最初は挙動だけであったが、『告白された』という自覚が出てきてどんどん顔が赤くなってきている。
菜「でっ…でも…そんな…あぅ……まっ…まって……まってったら…」
何がどう待ってほしいのだろう。
待っているのはこちらだ。
菜「そんな…でも…え……あたっ…し…あ…っ…!」
菜奈はここから逃げるように家に入ってしまった。
理「あっ、おい!」
予想外の行動だった。
逃げられるという展開はまったく考えてなかった。
…どうする?
このまま菜奈の家に上り込んで返事を聞きに行くべきか?
それだと逆効果でノーというキツい返事だけになるかもしれない。
理「……待つしか…ないか」
言うべき事は言えた。
それなら後は待つしかない。
良い返事が来ることを期待しつつ家へと入っていった。

自分の部屋に入り、普段着に着替えるなりベッドにぼふっと倒れこむ。
心臓の鼓動が激しい。
部屋中に響いているみたい。
告白…されちゃった。
理央に。
好きな理央に。
まさか理央も私の事が好きだったなんて。
嬉しかった。
でも、私は逃げてしまった。
理由はわからなかった。
あの時どうすればいいのか。
ちらりと机の上を見た。
綺麗に包装されたチョコレート。
本当は用意をしていた。
でも、勇気が出なくて持っていけなかった。
……これからどうすればいいんだろう。
返事は当然するべきだと思う。
…いつ、しよう。
……すぐに……するべきなのかな…。
……でも……にげちゃったし…。
…理央がせっかく…告白してくれたのに…。
………………。
…………。
………。
……。
…。

ずずっとコーヒーをすする。
理「うわ熱っ」
滅多に飲まないせいか熱く感じる。
とりあえず今日の12時まで起きている事にし、眠気対策としてコーヒーを飲むことにした。
コーヒーをすすりつつ時計を見た。
午後9時。
まだ菜奈からの返事と思われるアクションは無い。
あと3時間。

菜「んっ……」
頭の中がぼんやりする。
確かベッドに突っ伏してそのまま……。
寝た。
…………………。
菜「えっ!?」
がばっと体を起こす。
寝ちゃった。
慌てて時計を見た。
11時55分。
菜「ど…どうしよう…」
理央は起きてるのだろうか。

時計を見た。
11時57分。
理「……来ねえなあ」
深い溜息をついた。
今日中に返事が無いとダメという法律はどこにもない。
別に明日でもいい。
コン。
しかし、今日は1年に1回しかない特別な日なのだ。
…返事、欲しかったな
コン。
理「…しょうがねえ。風呂入ってとっとと寝るか」
ぐっと背伸びをする。
コン。
理「ん?」
物音がした。
コン。
まただ。
窓の方から音がする。
カーテンを開けると、小石が窓に当たる瞬間を見た。
誰かが投げてきている。
窓を開けて、下を覗く。
誰かがいた。
菜奈。
そう認識した直後、飛び降りるように階段を下りていった。
玄関を出ると、やはりそこには菜奈がいた。
理「菜奈…」
菜「ご、ごめんね。起こしちゃって」
理「い、いや。まだ寝てなかったから」
菜「あ…あの…こ、これ…」
菜奈は両手である物を差し出してきた。
綺麗に包装されたもの。
チョコレートだ。
…ちゃんと用意してくれたんだ。
チョコレートを両手で受け取る。
理「…ありがとう、菜奈。すっげえ嬉しいよ」
以前も菜奈にもらった事があったが、それ以上に嬉しかった。
…ただ、不満はあった。
理「…な、なあ、菜奈」
菜「うん?」
理「…その…さ……返事……聞かせてくれないか?」
菜「あ……」
理「お前の態度でもなく、物でもなく、さ。聞きたいんだ……菜奈の口から」
菜「…うん……理央が言ったのに私だけ言わないのは卑怯だよね…」
やっと聞ける。
菜奈の口から。
菜「…い、言うね…」
顔を赤くしつつ、菜奈は口を開いた。
菜「私も理央の事が…」
菜奈の口は、一番聞きたかった言葉を発した。

すき

後書き

…………今すごい恥ずかしい気持ちでいっぱいです(笑)。
いや今までにもこういう甘いシーンは書いていますがなんかこれだけすごい『ウヒャー』ってな感じです。
なんかすごいピュアなもの書いたな(笑)。
ちなみにタイトルはコードギアスR2からいただきました。
使えるネタは我が小説の血肉になってもらうのが基本です。
さて、この話はちょっとだけ続きます。
それでは次回にて。