卒業式。
靴紐を結びながら今日の事を考える。
高校生活が終わるんだな。
高校生活を一言で表すと『波乱』という言葉がしっくりくる。
多分大人になってもこんな濃厚な3年間は味わえないだろう。
…そろそろか。
予想通り、玄関のドアが開く。
そこにいたのは菜奈だった。
菜「おはよう、理央」
理「おう、おはよう」
玄関を出て、空を見上げる。
雲は少々あるが晴れの部類に入る。
卒業日和かな。
菜奈は右手を差し出す。
菜「理央、行こっか」
理「ああ」
左手で菜奈の手を優しく握った。
そのまま学校へと向かい、教室に着く。
…こういう『いつもの事』が終わるんだな。
友人達と挨拶を交わしているうちに卒業式の時間が来た。
式が終わり、そのまま解散。
他のクラスの生徒も混じっていた為、少々見つけにくかったが菜奈を見つけた。
菜奈は友人の河本知美と一緒だった。
理「おっ、知美と一緒だったか」
菜「うん、知美とも電話しないと会えないんだね」
まあ卒業というのはそういうものだ。
知「そんじゃあたしは他の友達と会う約束あるから」
理「そっか。また会おうな」
知「うんっ」
がしっと手を握り、別れの挨拶を済ませた。
知美は友達がいるであろう方向に歩き出し、少し行ったところでこちらに振り向く。
知「理央!菜奈を泣かしたりしたら承知しないからねーっ!」
知美は手を振って大声で最後の言葉を叫んだ。
何を今更。
泣かす気はさらさらない。
理「そんじゃ帰るか」
菜「う、うん」
家路に向かいながら菜奈と話す。
理「あー、終わったな」
菜「……そ……だね」
菜奈の返事が妙に歯切れが悪い。
理「どうした?な……」
菜奈の顔を見て声が止まった。
思いっきり下唇を噛んでいた。
我慢してるのか。
何を我慢してるのかはすぐにわかった。
泣きたいのか。
しかし路上で泣かすわけにはいかない。
どこにしようかと思い浮かんだのは自分の家。
親は同級生の親の集いで遅くなると言っていた。
誰もいない場所なら問題ない。
とはいえ、知美の言葉を早々に裏切る事になるとは。
菜奈の手をひっぱり、大急ぎで自宅に戻る。
理「もうちょいだから、我慢してくれ」
菜奈の返事は聞かない。
というよりも泣くのを耐えようとしている時点で返事は無理だろう。
自宅に着いて、事前に取り出した鍵で玄関のドアを開ける。
そのまま二階へと上り、自分の部屋に飛び込む。
理「もういいぞ、なっ…」
言い終わる前に菜奈が胸元に飛び込んできた。
菜「ううっ……ぐすっ……えぐっ………」
菜奈の我慢も限界のようだった。
理「無理すんな」
菜奈の頭を優しく撫でて、涙を促すようにする。
菜「えぐっ………うぐっ…………ぅああーっ…」
声を上げて泣き始めた。
クリスマスの前にあった大泣きとは違う、静かな悲しい鳴き声だった。
…………色々あったもんな。
思いっきり泣け。
頭を撫でつづけ、菜奈が泣き終わるまで待つ事にした。
菜奈の鳴き声も止み、一息ついたようだ。
理「落ち着いたか?」
菜「ん…」
菜奈が顔を上げる。
かなり泣いたようでまだ頬の辺りに涙が残っていた。
それを指ですくい取ってやる。
……やっぱり泣き顔も可愛いな。
理「キス、いいか?」
可愛いからキスしたい。
ただそれだけの、脈絡も何もない、唐突なリクエスト。
菜「……うん」
菜奈は了承して目を閉じる。
泣けるタイミングを作ってくれたお礼なのかもしれない。
菜奈の唇にキスをした。
キスを続けていると、菜奈の体臭が香ってきた。
いい匂いだ。
どういう匂いなのか表現はできない。
ただ、いい匂いなのは確かだ。
……………………。
自然と手が菜奈の背中に回り込み、さらに手は下の方に。
スカート越しに優しくお尻を揉む。
その途端、びくんっと菜奈の躰が跳ねる。
菜奈はキスをし続けていた唇を離す。
菜「りっ……りおっ……」
理「だめか?」
直球。
菜「でっ、でも……シャワー…」
理「平気」
シャワーを浴びたいという事は浴びていればOKという事。
つまり汗とか体臭とか気にしなければシャワーは不要。
OKと判断して、次のフェイズに移る。
再びお尻を揉み始める。
初体験の時はまったく揉んでいなかったが、初めて揉んだ感触は心地良い。
胸の柔らかさとは一味違う。
このままずっと揉んでいたい。
ただそれだと何も進行しないのでスカートの中に手を突っ込む。
再び菜奈の躰が跳ねる。
下着のみというほぼ無防備のお尻の感触はさらに良い。
より肉感的な柔らかさだ。
今度は下着の真下辺りを撫でていく。
菜「あっ……やっ……」
割れ目に接触するたびにびくんっと躰が動いていく。
さらに追い打ちをかけるように手でぐりぐりと押していく。
菜「んっ……んんんううぅっ!」
刺激に耐え切れず、顔をこちらの胸元に埋める。
せめて顔を見られないようにするための非常手段だろう。
一方的な展開と判断し、さらに攻める。
今度は下着をつかんでぐいっと上に引っ張る。
もちろん下着がダメージを負わない程度に。
菜「んんーっ!」
凶器攻撃ともいえる攻めにもう菜奈は声をあげるだけだった。
手を下着から離し、菜奈の顔を覗く。
菜「はあ……はぁ…」
以前、『瞬間湯沸かし器』という表現で例えた通り、菜奈の顔は熱を帯びていた。
…………今なら『アレ』のリクエストができるかもしれない。
理「…菜奈、お願いがあるんだけど」
ベッドに横になる。
横を見ると、菜奈はスカートを着けたまま下着を下ろす。
そして、ベッドに乗ってこちらの頭に跨った。
スカートの中を真下から覗く光景。
いわゆるローアングル。
菜「りっ……理央っ………こっ……これっ……で…いいっ…?」
菜奈は荒い呼吸と共に聞いてくる。
異常と言える行動に興奮しているようだ。
菜奈の割れ目を初めて見た。
先程の愛撫によって愛液を帯びてテラテラと艶のある光沢が見える。
理「ぜっ……絶景です」
テレビでよくやる世界の絶景コーナーに負けず劣らず。
しかし、自分のリクエストはこれだけではなかった。
菜「それ…じゃ………下ろすよ」
菜奈はゆっくりと腰を下ろしていく。
徐々に迫ってくる。
ある意味幸せな接近だ。
早くご馳走になりたい。
そう思っているといつの間にか呼吸が荒くなっていくのがわかる。
まあこのシチュエーションで興奮しない人はいないか。
もう少しでこちらの顔に着く…というところでまた上に戻ってしまった。
息が当たって咄嗟に戻ってしまったようだ。
…このままだと近づく→息→戻る…の繰り返しになりそうだ。
手伝ってやるか。
スカートの中から手を出し、菜奈の腰をつかむ。
そして一気に落とし、口に接触させる。
菜「ひゃあっ!?」
予想だにしない展開で菜奈が声を上げた。
間髪入れず、割れ目の中に舌を侵入させる。
菜「やぁっ!やらぁ!やめっ…!」
離れようとしてもがっちりと両手で腰をつかんでいるので逃げようがない。
中をぐりぐりと舌で蹂躙していく。
菜「やぁっ!やっ……ああぁぁぁーっ!」
びくんっと菜奈の躰が跳ねた。
絶頂を迎えたようだ。
軽い痙攣を終えた後、スカートをめくって菜奈の様子を見る。
半べそになっていた。
物凄い羞恥プレイをさせられればこうなるか。
菜「うー…!」
微妙に怒っている。
すると、菜奈はくるっと躰を180度回し、こちらのズボンを下ろそうとした。
理「ちょっ!おい菜奈!?」
菜「りっ、理央だってこんなにおっきくなってんのに!」
理由になっていないというか支離滅裂な言葉。
多分一方的な展開を望んでないのだろう。
窮屈になっていたモノがズボンから出た瞬間に弾けるように動く。
菜「ひゃうっ!?」
菜奈が驚く。
初体験の時に見た事はあるだろうがこういう動きをするとは思っていなかったようだ。
菜「わっ、私だって…………あむ…!」
何かに対抗するかのようにこちらのモノを口に含む。
理「うっ…!」
菜奈の暖かい口内と唾液がモノを襲う。
さらに菜奈の舌が射精を促すようにまとわりつく。
このままだと簡単に射精してしまう。
それを紛らわすように菜奈の割れ目を口で犯していく。
いつの間にかシックスナインの体勢になっていた。
菜「んっ、んむうぅっ!」
菜奈も負けまいとこちらを犯してくる。
逆効果となり、余計に射精感が込み上げてきた。
菜「んっ…じゅっ……じゅちゅぅぅぅぅ!」
理「うっ……ああっ!」
菜奈の驚異的な吸いに射精した。
菜「んんっ………んっ……ごくっ……」
懸命に自分の精を飲み込んでくれている。
一回分を出し切ったが、まだ満足していない自分がいる。
菜「……りお…………もっと…しよ…」
というか菜奈も。
菜奈は自分の股間の上にまたがり、こちらのモノを持ってズレないように固定する。
菜「んっ………」
先端が菜奈の中に入ったと同時にぺたんっと全体重をこちらの乗せてきた。
スカートで覆われて全く見えないが、自分のモノが暖かく柔らかい肉の壁に包まれているのを感じる。
菜「はっ……入っちゃった………りおの……私が食べちゃったっ…!」
実際に食べたらヤバイが恐ろしくエロい比喩だ。
菜「動かす…ね…」
菜奈の腰がゆっくりと動き出す。
始めの内はゆっくりだった。
だが、次第に動きが早くなる。
慣れてきたという理由ではない。
平たく言えば貪欲になっている。
早すぎる。
理「なっ…菜奈っ……早いって…!」
このままだとすぐに出してしまう。
菜「わっ…わかんないっ………止められないのぉっ…!」
このまま出してしまっても問題はないのだが、安っぽい男のプライドがある。
そうだ、違う事をしよう。
そうすれば少しは楽になるはず。
何をしようかと考えていると、菜奈の顔を見て『これでいいや』と思った。
菜奈の耳元に顔を近づけて、軽く噛んだ。
菜「ひっ………んゃああああっ!」
理「えっ……うああっ!」
噛んだ途端、菜奈の中でぎゅうっと締めつけてきた。
それに耐え切れず射精してしまった。
理「どっ…どうした菜奈!?俺うっかり出しちまったけど!?」
菜「わっ…わかんない………噛まれたらきゅううってなって…」
噛まれただけで絶頂を迎えたのか。
………もしかして、性感帯か?
………………。
今度は菜奈の耳を舐める。
菜「ひぃぃっ!?」
またしても中がぎゅっと締まる。
間違いない。
菜奈の弱点を見つけた。
耳攻めと同時に菜奈の腰をがっちりつかんで逃げられないようにする。
菜「やめぇぇっ!ずるいよぉっ!」
菜奈は力では勝ち目はないのでこちらにしがみついて耐えている。
さらに両手で菜奈の躰を上下に揺さぶる。
菜「もぉゆるひてえっ!まっ……まらっ……ああぁーっ!」
またしても菜奈が絶頂を迎えた。
さりげに自分も射精した。
耳攻めは続くし、腰もまだ動かす。
菜「こわれひゃうっ!ほわれるあらあっ!」
もはや呂律も回らないくらい菜奈の精神は狂っていた。
こちらも立て続けに出し続けたためか、疲労感が出てきた。
ここらへんで終わらそう。
ダメ押しに菜奈の耳を強めに噛んだ。
菜「ぎっ………ああああああー!」
菜奈はのけぞりながら声を上げた。
悲鳴にも聞こえるような叫び声だった。
叫び声と同時に菜奈の中もぎゅうっとこちらを締めつけ、射精させた。
菜「あ…………あ……」
びくんっ、びくんっと痙攣を起こした後、糸の切れた操り人形のようにこちらに倒れてきた。
菜奈を抱き止め、菜奈が意識を取り戻すまで余韻に浸った。
菜「うー、まだ耳痛い…」
夕暮れになる頃に菜奈は意識を取り戻し、階段を下りながら情事についてボヤいていた。
理「す、すまん。調子に乗り過ぎた」
さすがにトドメの耳噛みは甘噛みとは言えないレベルだった。
菜「もう絶対耳噛んじゃダメだからね」
せっかくの性感帯を見つけたが早々に使用禁止になってしまった。
理「ま、まあでもスッキリしたろ?」
菜「……ま、まあね」
卒業の寂しさを紛らわす事はうまくいった。
玄関に着き、菜奈は靴を履く。
理「えっと………菜奈、それじゃまた『明日』な」
高校生活はこれで終わる。
でも、菜奈との生活はまだ明日も続いていく。
菜「……うんっ!」
菜奈はそれを理解してくれたようで、とびきりの笑顔を見せる。
菜「じゃあまた明日ね!」
菜奈は玄関のドアを開け、家へと向かっていった。
理「……ふう」
外はもう夕暮れ。
終わったんだなあ、高校生活。
菜奈みたいの泣く事はないが寂しさを感じる。
でもまあそんだけ高校生活が楽しかったという事なんだろう。
自分の部屋に戻りながらそんな事を考えた。
大学が始まるまで何をしようか。
それとも菜奈と何をしようか。
部屋に着いてそんな事を考えていると、あるものが目に入った。
理「………ふう」
一息ついて携帯電話を取り出し、菜奈に電話する。
『もしもし、どうしたの理央?』
菜奈はすぐに出た。
どう伝えるべきか少し考えたが、直球勝負がベストと判断した。
理「菜奈、お前今ノーパンだろ?」