ウィークポイント

本日は理央の家で勉強中。
勉強をしていると、雨が降ってきた。
理「ん、雨か」
しかし、雨の強さは徐々に酷くなり、豪雨に。
そして雷が落ちる。
ふと、菜奈の方を見た。
菜奈は平然と勉強中。
理「……菜奈は雷平気なんだな」
そういえば怖がっていたのを見た事がない。
菜「え?別に平気だけど」
理「女の子は雷が苦手っつーイメージがありそうだけどな」
菜「そんな偏見捨てなさいよ。それとも雷が嫌いな子の方がいいの?」
理「んー、雷が嫌いなんていうお嬢様みたいなのはタイプじゃないけどさ」
『きゃっ』というプチハプニングが無いのは残念。
再び雷が落ちる。
かなり近い。
下手をすると停電の可能性がある。
そう思った直後、瞬時に部屋の明かりが消える。
理「やっぱり停電か……ん?」
同じ部屋にいるはずの菜奈のリアクションが無い。
理「…菜奈?」
菜「え?何?」
平然としている。
理「…こういう状況も平気なのか」
菜「うん」
…ことごとく夢のシチュエーションが失われていく。
夢は所詮夢なのか。
しばらくすると明かりが復活。
理「お、点いたか……ん?」
菜「え?」
テーブルのすぐ横で何かが動いた。
よく見てみるとトカゲだった。
理「なんだ、トカゲか」
その直後だった。

菜「いやあああっ!」
菜奈がこちらに、
ぎゅっ
ふにっ
理「!」
抱きついてきた。
理「なっ、なっ、なっ、何だどうした!?」
色々な出来事が瞬時にやってきて自分もパニックになる。
菜「やだっ!トカゲやだからっ!はやくとって!」
菜奈はトカゲが苦手なのか。
意外な弱点。
菜奈のパニックがトカゲにも伝わったらしく、慌てて部屋の隅へ逃げて行った。
理「ほら、いなくなったぞ」
本当はまだ部屋の中にいるのだが、安心させるために嘘をつく。
菜「ほ…本当?」
菜奈の声が半べその状態。
…本当に嫌いなのか。
理「本当だって」
菜「………ほっ…」
菜奈はようやく落ち着きを取り戻した。
理「………それにしてもお前…」
菜「え?」
理「この状態のままでいる気なのか?」
菜「え?」
菜奈がこちらの左腕にしがみつくように抱きついている。
そのため菜奈の小さ目の胸がふにふにとあた

ぱしーん

平手打ち炸裂。
理「何しやがんだ菜奈!」
何も悪い事してないのに。
菜「知らないもん!理央のスケベッ!」
理不尽としか言いようのない事を言って菜奈は帰って行った。
理「まったく…」
左腕を見る。
先程の感触を思い出す。
小さいながらもふにふにと柔らかい。
……貴重な体験だった。
安全を確認したらしく、トカゲが出てきた。
……トカゲ、グッジョブ!
親指をビシッと立てた。
トカゲをひょいとつまみあげる。
ただ次は踏まれる危険が高いので野原に帰そう。

後書き

というわけで作者のお約束2つ目が炸裂しました(笑)。
自分の恋愛小説においてかかせないものだと思っとります。
最近の雨は昔に比べるとゲリラ豪雨が桁違いに多くなっていますね。
自分が子供の頃はこの手の類の雨は滅多に降らなかったのですが…。
テレビで原因は『そういった豪雨になる条件がたまたま揃った』なんてやってましたが、『それ毎年言ってないか?』とツッコミたくなります。
ほどほどが一番なんでしょうね。
それでは次回にて。
今回のコラムはこちらっ