あなたを包んであげたい

唇を離す。
涼「ねえ…綾」
綾「はい……」
涼「今すぐ…………しないか?」
綾「えっ?」
涼「ようするにこのカッコで」
綾「……………」
綾は恥ずかしながらもどうしようか考えていた。
綾「………………………」
涼「ごめん、綾」
綾「……え?」
涼「お前はこんなことしたくないのに、無理言って…………」
綾「…………ううん、いいんです」
涼「……」
綾「それに、今まで私に合わせてくれたのでしょう?」
涼「…………うん」
さすがに綾も何回かの行為によって気付いていたようだ。
綾「…………………たまにだったら……いいですよ」
非常に小〜さい声で言う。
涼「………わかった。でも、ひどい事はしないから……」
綾「はい………」
じゃ…………早速。
再び唇を重ね、舌を絡める。
綾「んっ…………ふっ………」
元々敏感なせいか、舌を絡めるだけでもそこそこは感じているようだった。
じっくりと口内を堪能する。
綾「ん………はあっ……」
唇を一旦離し、今度は首筋を攻めることにした。
綾「……ふ…あっ……」
それとほぼ同時にブラウスの中に手を入れ、ブラのホックを外す。
綾「え……あ……」
それに気付いて、するすると落ちていくブラにちょっと動揺する。
ひょいとブラを持って、少し離れた所に置く。
そして今度はブラウス越しに胸を愛撫する。
綾「あ……ふ…うん…っ…」
そのままブラウス越しに乳首を軽くいじる。
綾「ふあ……ふうっ……ん…」
綾の胸をしばらく堪能し、スカートの中に手を入れる。
抵抗や、びくっとした行為は見られなかった。
俺に全てをあずけようとしていた。
そんな純粋な思いに俺は嬉しかった。
その思いに答えるべきだと思った。
膝の辺りをさすり、ゆっくりと腿の方へとなぞっていく。
綾「ふっ…ぅん……」
胸の愛撫が効いたのか、甘い吐息が出る。
今度は腿の内側をゆっくりとさする。
綾「ふぅ…ん……ふぁ………ひぃ……ん…」
なぞるたびに声が出てくる。
そしてショーツの中に手を入れる。
綾「ん……あっ……」
手を入れられる。
ただそれだけでも感じだしてきた。
そのままショーツを降ろして、見ないように愛撫する。
行為の回数はこなしてきたが、いかんせん見られるのは嫌というのがわかった。
愛撫をしつつ、キスをする。
綾「んぅっ…ふっ……っ……ふぅん………」
吐息が口内に入り、吐息を味わう。
このまましばらく綾の吐息を味わいたいところだったが、綾にとっては蛇の生殺しだろう。
そろそろかな。
涼「入れるよ、綾」
綾「は……は…い」
綾の言葉はかなり弱々しかった。
少しばかり愛撫が長すぎた。
このまま挿入しただけですぐに絶頂を迎えられそうだった。
……だからって、俺のを、というわけにはいかないしなあ………。
入れるしかないか。
ゆっくりと挿入していく。
綾「んっ…!ふあ…あっ…あ…っ……ああーっ!」
甲高い声が響く。
そして震えが来た。
案の定絶頂を迎えてしまった。
しかしこちらは入れたばっかりで射精する気にはならなかった。
仕方が……ないか。
涼「綾さん、少しの間、我慢して」
ゆっくりと腰を動かす。
綾「んぅっ…くっ…あ…ぁ…」
だが、先程絶頂を迎えたはずの綾から、喘ぎ声が出た。
涼「だ、大丈夫?」
綾「…………」
口にするのが恥ずかしいのか、うなづいた。
………まあ、考えてみれば、今回は綾から誘いがきたんだよな。
結構溜まっているはずだろうな。
………ということは、ということだな。
俺の心配は無用、か。
それじゃ、早速。



綾「ふぁっ……や…あ…んっ……ひぁっ……!」
しばらく動かして、綾の声を堪能する。
ふだん聞けないだけに、射精感を高めるには十分な興奮剤だった。
涼「うっ…く、そろそ…ろっ…!」
一気に精を放った。
綾「わ…私……も……だ…めぇっ……っっ!!」
それとほぼ同時に綾も2度目の絶頂を迎えた。
涼「ふー…」
軽く一息ついた。
久々にやっていないぶん、非常にスッキリした。
すると、綾がむくりと起き上がった。
涼「どうした?綾」
綾「あ……あの……………」
涼「………もう一度したいとか?」
試しにカマをかけたみた。
まあ当たることはないだろうと思っていた瞬間、
綾がどきっとした表情になった。
そしてうつむいてしまった。
………当たり?
………………これは予想外だった。
…まあ、こっちも1回だけじゃスッキリしないしな。
涼「綾」
綾「…………」
真っ赤になりながらもこっちを向く。
俺は何も言わずにうなづいた。
余計な方を選択してしまったのか、さらに赤くなってしまった。
………まったく、こういう綾がかわいくてしょうがないな。



綾「ああっ……わた……しっ……も…お………ふあ……ああっ!」
2度目の射精。
綾「あっ…………ふぁ……あ…あぁーっ!!」
それに続けて綾も3度目の絶頂。
ゆっくりと綾の所から引き抜く。
さすがに2回連続はすっきりした。
まあ、よっぽど溜まっていたんだな。
綾も綾でかなり溜まっていたらしく、結構声を………………。
……………………………声?
涼「あ」
綾「ど……どうか…しましたか……?」
涼「まずいな…………綾の声、気にしてなかった」
綾「え?」
涼「近所に聞こえた可能性がある」
普段は戸締りをしてから行為を始めるのだが、今回は一切せずにしてしまった。
綾「そ……そんなぁ………」
涼「いや………ここからだと………」
周りを見回す。
涼「両隣の家までの距離は結構あるし、植物に塀もあるからまったく聞こえない。後ろにもね」
綾「それじゃあ、大丈夫では………」
涼「いや、まだ残っている。向かえの家だ」
綾「向かえの家………………あっ!」
綾の実家だ。
涼「まずいな……向かえは植物も塀もないから素通りだ」
綾「で、でも…向かえの家までは距離がありますよ」
涼「う――――――ん。とりあえず明日にでも聞いてみる?」
綾「え……………その…………………………していたの、聞こえた?……………………って?」
涼「いや、何もそんなにストレートには…………」



そして翌日。
涼「さて………………行くか」
綾「………はい」
はたから見れば意を決したような感じと思われてしょうがないだろう。
まあ内容は行為の最中の声が聞こえたかどうかなのだが。
それでも俺達にとっては大問題である。



綾の母「はい、どうぞ」
母さんがお茶を持ってきてくれた。
涼「あ、どうも」
信「しかし、珍しいのう。2人そろって来るとは」
涼「そうですか?」
信「うむ、ここしばらく、2人そろって来ることはなかったからのう」
とりあえずお茶をすする。
信「で、どうじゃ。赤ん坊の方は」
早速来たか。
返答の仕方では仮に聞こえてなかった場合でも昨日はやっていたということをばらしてしまう恐れがある。
ここは慎重に………。
涼「ええ、無事に」
信「うむ、そうか。まあ何事もなかったのはいいことじゃ」
涼「………ですね」
信「そういえば、ここしばらく鼠がいるそうじゃ」
涼「へえ、鼠がですか」
信「うむ、昼間はおとなしいのじゃが、夜になると騒ぐのじゃ」
斬り込んできたか。
なんとかして迎え撃たないと。
涼「そりゃ、寝れないでしょう」
信「うむ、泣き声からするとメスなのじゃが」
メス。
一瞬ピタッと止まった。
メス……メス……メス……………………メス。
……………まさか……………………………。
ちらりと綾の方を見る。
綾と目があった。
綾も同じ事を考えていたらしい。
瞬時に綾は真っ赤になった。
おそらく俺も真っ赤になっているだろう。
……………聞こえていた。
綾の母「まあ、若いというのはいいことなんでしょうけれども」
母さんにまで――――――――――――――!
母さんのダメ押しによって綾はさらに真っ赤になった。
湯気が出そうだ。
信「まあ…、ほどほどにの……………」
涼・綾「は………はい」
当分、おじいさんと母さんには勝てそうもない……………。


後書き

涼「とうっ!(飛蹴)」
作「痛っ!何すんだ」
涼「こんの野郎、全然自粛してねえじゃねえか」
作「いいじゃん、19禁のやつよりは」
涼「2回もやるこたねえじゃねえだろ。しかも綾は3回だし」
作「まあ、やりたいことはやったし、そろそろ18禁はやめるか」
涼「えっ、やめんの?」
作「なんだよ、さんざん言っといてそれかい」
涼「で、今度は何だ?」
作「んー、もう構成はできているからあとはもう打ち込むだけ」
涼「それは来年の8月まで好御期待ってか」
作「いや、来年になったらすぐに発表する予定だけど」
涼「えっ、じゃあコミケ恒例18禁は?」
作「いつから恒例になったんだよ(笑)」
涼「いや、今回で4回目だからさ」
作「さあ、もしかするとやんないかも」
涼「えー、Yayaだって楽しみにしてんだぜ」
作「うーん、何かいいネタがあれば、ね」
涼「8月までいいネタ考えとけよ」
作「無茶言うなって」



というわけで今回で綾の作品はちょっと休憩します。
休憩といっても、まだやるんですけどね。
しばらくは番外編をやると思います。
さて、それでは来年にて。