正しいおふろの入り方

さらさらとお風呂に入浴剤を入れる。
乳白色のが一番のお気に入り。
そういえば涼さんはどんなのが好きなんだろ……。

涼「んー…………なあ綾」
綾「何でしょうか?」
涼「入ろっか」
綾「何にです?」
涼「お風呂」
ぼっと顔が熱くなった。
涼さんったら………。
涼「………嫌?」
……またそんな顔をして…。
そんな顔されたら断れないよお……。
綾「そ、そんな事は……」
涼「じゃ、入ろっか」
……またいつものパターンですね。
でも………一緒に入るのは…嫌じゃないですし…。

ちゃぷん………
ふう、やっぱりお風呂はいいな…。
涼さん……まだかな…。
からからと戸が開いた。
湯気でうっすらと涼さんの姿が映った。
ざぷっ、と涼さんが入る。
涼「ふー………うん?」
ふと、涼さんが何かに気付いたみたい。
涼「今日、入浴剤違うな」
涼さんは結構気がつく。
料理の方もすぐ気がついて。
結構嬉しいな……すぐ気付いてくれる旦那様で。
綾「ええ、私はこの乳白色が好きなんです」
涼「あ、そうなんだ。俺も乳白色が好きでね」
綾「そうなんですか?」
涼「うーん、なんかいつもの風呂よりも特別な感じでね」
涼さんは私と一緒みたい。
私もこの特別感が好き。
それに…………その………。
乳白色だから透明じゃないから…その……私の裸…見えないし。
一緒に入る時はすごい恥ずかしくて……………。
まあ恥ずかしくても結局一緒に入っちゃうんだけど………。
でも、これなら安心。
涼「まあ、綾の裸は見えないけど…」
えっ!?
けどって何です!!??
その途端、
きゃっ
綾「りょっ、涼さんっ、どこをさわっ……」
きゃっ、今度はこっち!?
涼「〜♪」
涼さんたら知らんぷり。
もうっ……
ぱしっと涼さんの手をつかむ。
そしてぎゅっと手を握る。
これで涼さんに触られないで済む。
ふう、一安心。
綾「見えないから触るのはなしですよ」
涼「じゃあ、見えてたら?」
………そういうのぼせるような事を言わないでくださいよ。
綾「涼さんのえっち……」
涼「まあ、こういう乳白色も好きだけど……やっぱりお気に入りのが一番いいな」
綾「お気に入り?」
涼「……聞かない方がいいと思うけど」
………そんな言い方されたら余計気になっちゃうよ……。
綾「聞きたいです」
涼「……そっ…か」
途端、残った手を私の前に出して、ぎゅっと抱いた。
えっ、何!?何!?
涼「じゃあ、発表します」
………。
涼「綾入りのお風呂が一番好き」
…………またそういうのぼせるような事を…。
…………でも嬉しいですけど。

後書き

さて、なんかずいぶんとこのらぶらぶがひさびさな気もしますが(笑)。
たまに綾視点で書くと面白いわけです。
毎回毎回だと飽きてきちゃうわけですから。
……そもそも、俺の文章にパターンはあるんでしょうか(笑)。
それでは次回にて。