カランコエ

最終日。
最終日は団体行動がメインになっている。
京都から奈良へと移動し、奈良公園を中心に回る。
何箇所か見たところで昼食になった。

で、当然?の如く春香と光一は一緒に食べる事に。
支給された弁当を食べていると、
春「光一君、御飯粒ついてますよ」
光「え、どこ?」
顔のあちこちを触るが手に当たらない。
春「ここですよ、もう」
春香が左の頬についている御飯粒を取ろうとした時、
春香の手をつかみ、触るのを阻止した。
光「ん、ここか」
残りの手で御飯粒を取った。
春「………光一君…触られるの嫌いですか?」
光「ああ、ちょっと左の頬を触られるのは…」
春「どうしてです?」
光「ひ、秘密だよ」
さすがに言えなかった。
触られたくない理由と、その理由を作った原因が目の前にいるのだから。

昼食が終わり、団体行動を再開した。
あとは1、2箇所を見て帰るだけとなる。
光「あっという間だったなあ…」
春「そうですね。あっという間でしたね」
……まあ考えてみれば2日間看病したりされたりで他の生徒よりはあまり行動してないけれど、思い出はたくさんできたような気がする。

で、帰宅。
あまりにも速い展開なのは気にしないように。
光「送っていこうか?」
風邪をひいたんだし、さすがに1人で帰らすのは問題がある。
春「じゃあ、お願いします」

春「ただいま帰りました」
涼「おかえり、春香」
綾「おかえりなさい、春香」
涼「どうだった?修学旅行は?」
光「いや、結構慌ただしくて…」

涼「なるほど…………」
綾「……ふふっ…」
涼「時代は変わっても、か」
光「?…」
春「?…」
2人ともちんぷんかんぷんのようだった。
まあ、無理もない。
この2人にあった出来事が、俺と綾にもあったのだから。

後書き

今回にて修学旅行編は終了です。
次回からシメにいきたいと思います。
それでは次回にて。