葵「和佳奈さん、その………………………………」
和「はい?」
葵「…………こう……………何で、半ズボンなの?」
葵「和佳奈さん、その………………………………」
和「はい?」
葵「…………こう……………何で、半ズボンなの?」
和「ええ、普段はいつも半ズボンなんですよ」
葵「……………………」
反則技だ。
プロレスラーが会場のイス持ってそれで殴るよりも凶悪だ。
だってさあ…………『生足』と『半ズボン』だよ。
これをどう言わずして反則技と言えるのか。
せめてストッキングぐらい、履いてください。
さりげなく、靴下の方も……ショートソックスだし。
…………………全部俺のツボに入ってる。
………………………………………………………………………………………………誘ってんですか?
んなわけないと思うが。
じゃあ、一体……………………………………………あ。
そうか、そういうことか。
ええ、そういうことですとも。
……和佳奈さんは男を知らないんだ。
つまり、男は時折野獣(?)になることも知らんっつーことです。
知らないという事は幸せっすね。
…………今ここで襲ったら間違いなく嫌われるな。
…とはいえなぁ。
妙に興奮してる自分をなんとかしてたった今、クールダウンさせないと。
なんとか……なんとか………なんとか………。
和「どうかしました?葵君」
和佳奈さんが横に座った。
…あかん。
白くて健康的な太ももに目が入ってもうた。
くっ、やばい。欲情してきた。
……こうなりゃ、最後の手段。
キッ、と柱の方を向いて、
葵「せりゃああっ!!」
柱の角めがけて頭突きをかます。
その直後、視界が暗転した。
………君!………葵君!
和佳奈さんの声…か?
…………まあ、落ち着かせるために柱に頭突きしたのはまずかったかな…。
ゆっくりと目を開ける。
その時、目の近くに何かが落ちた。
水のようなものだ。
………涙!?
ぱっと目を開けた。
和「葵君…………良かった…………」
ぽろぽろと涙を流す和佳奈さんがいた。
目を開けた段階で和佳奈さんの顔が横になっている事から膝枕だと思う。
葵「和佳奈さん………」
……………ごめん。
こんな優しい娘、泣かしちゃ、いけないよ。
葵「ごめん、和佳奈さん」
和「どういうごめんなのかはわかりませんけど……良かった……」
葵「とりあえず…さ」
和「はい…」
葵「俺の前では…さ。半ズボン、やめてくれないかな?」
和「え、ええ。いいですけど」
とりあえず、今後の誘惑に勝てそうだな。
3日後。
葵「わ、和佳奈さん!半ズボンはやめるんじゃなかったの!!??!」
和「ええ、ですから。半ズボンはやめて、キュロットスカートにしたんですよ」
…………………………………………………前よかすっごいキュートなんですけど。
当分、誘惑との戦いになりそうだなあ……。
趣味がモロ出しですんません(笑)。
『運命の始まり』で書いたように、和佳奈は半ズボンのイメージが強いんです。
ぴっちりとしたものよりもややだぶつく感じの方がすっごい好きっす(笑)。
それでは次回にて。