涼「……な、なんとか誤解が解けたな」
葵「元はと言えばお前だろうが」
涼「なんでや、お前が告白しなければこうはならん」
葵「……この野郎、くやしかったら藤原さんにコクれや」
涼「ちっきしょー…」
葵「さて、明日もはええし、とっとと寝るか」
涼「ああ、じゃ俺は寝る」
葵「着替えろよ、お前」
涼「疲れて着替える気もない……」
つい先程まで2人を説得していた。
朝から晩までである。
葵「そうかい、俺はパジャマに着替えんと寝れんのでな」
学ランを脱ぎ、シャツも脱ぐ。
そしてズボンを脱いだ時だった。
うまい具合に和佳奈が入ってきた。
和佳奈が最初に見たのはもちろん葵のたくましい上半身だった。
和「葵……え、あ、き……きゃあっ!」
すぐさまドアを閉めた。
するとドアの向こうから声が聞こえた。
『ど、どうしたの?和佳奈ちゃん』
『あ、綾ちゃん……………あ、葵君の……』
『篠原さんがどうしたの?』
『…は……裸……見ちゃった』
葵「別にいいよ。たいして減るもんじゃないしさ」
葵はドアに向かって言った。
涼「そうそう。男は上半身が見られても恥ずかしくないからさ」
だが、この場には夏の時にこれ以上の状況があり、減った男と減らした女がここにいた。
涼「だからさ、気にしなくてもいいよ」
減った男がフォローをする。
綾「篠原さんも怒っていないから、大丈夫よ」
減らした女もそれに続けてフォロー。
葵「というわけでさ、気にしなくてもいいよ」
和「は………はい……」
とは言うものの、和佳奈の頭の中では葵のたくましい上半身が焼きついてしょうがなかった。