カラオケの王様・女王様

葵「なあなあなあなあなあなあ」
涼「なあは1回で十分だ」
葵「高校の同窓会の手紙来たか?」
涼「んー………来たけど読んでない」
葵「今度の休みに同窓会をやるそうだ」
綾「そういえば書いてありましたね」
涼「まあ、同窓会をやるのはわかったけど、それが?」
葵「二次会でカラオケに行くそうだ」
涼「カラオケか………久々になるな」
綾「……私、カラオケは…………」
涼「まあ、歌いやすいのを選べばいいし、まだそれに時間はあるから練習をすればいいさ」
綾「………涼さん………手伝ってくれますか?」
涼「もちろん」
綾「ありがとうございます……」
葵「ふむ、和佳奈さんは?」
和「ええ、少し前に歌った事がありますので」
葵「よし…………後はデュエット系だな」
涼「え、デュエットも!?」
葵「ああ。俺と名前、和佳奈さんと綾さんもで」
涼「今度の休みまで…………あと4日か」
綾「………特訓ですね」
涼「よし。まずはデュエット系を覚えるとしますか」
葵「じゃあ、まずは男同士と女同士の曲を探すか」

そして同窓会の日が来た。
一次会が終わり、二次会のカラオケへと向かった。

部屋にいるのは涼と綾、葵と和佳奈、そして健司となった。
健「ずいぶんと久々だが」
涼「ま、かれこれ2年以上だからな」
健「ところで、藤原はカラオケは?」
綾「ええ、この日のために特訓しましたから」
健「と、特訓…………」
練習ではなく特訓というのがすごい。
涼「まあ、喉が涸れるまでやったからな」
健「うわっ、すごいな」
葵「おいおい、練習量なら俺らも負けてないぞ」
健「………………さりげなく勝負になってきたな」
涼「と、いうより特訓の成果を見せたいだけなんだけどな」
葵「さてと、トップバッターは誰にする?」
健「ま、ここは俺からとしますか」

涼「おー、うまいうまい」
葵「なかなかやるな」
健「まあけっこう行ってるからな」
涼「ん、すでに選曲されてるな」
綾「どなたです?」
涼「えーと、歌はと………」

浜崎あゆみ  SURREAL

和「あ、私です」
涼「お――」
とうとう和佳奈さんの披露か。

健「め、めちゃくちゃうまい………」
葵「特訓した成果が出たな」
綾「すごいですね……」
涼「…けど、こっちだって特訓してきたんだ」
綾「はい」
今度は綾の番だ。

Do As Infinity  Desire

葵「…………すごいな」
涼「なんか教え子が一位とった時のコーチの心境みたいだ」
和「綾ちゃん、すごく上手でしたよ」
綾「……ちょっと、照れますね」
健「さてと、今度はお前らの番だな」
涼「よし、じゃあ俺からだ」
ピッ
葵「何選んだんだ?」

R9  Trast 

葵「………お前、何故に女性モノを………」
涼「だって最近の男性のやつってキー高えからな、うまく歌えないんだよ」
だからって女性の歌を歌うことはないだろうに。

葵「……………」
しかしうまい。
綾「涼さん…かっこいい………」
葵「………かっこいいのだろうか」
涼「よし、お前の番だ、葵」
葵「よーし、ここらでいっちょ盛り上げるとしますか」

キンモクセイ  二人のアカボシ

涼「…………めっちゃうまいなオイ」
健「カラオケ教室開けるな」
葵「さてと、あとはデュエットか」
和「じゃあ、まずは私と葵君からですね」

move  GAMBLE RUMBLE

涼「ってラップのとこ、葵がやんのか?」
葵「あったりめえよ。この時のために早口言葉練習してたからな」
涼「いや、早口言葉ができてもラップが出来るとは限らんだろうに……」

健「………きっちり決めやがった」
涼「カラオケの先生やってても儲かるな」
綾「涼さん、次は私達の番ですね」
涼「あ、俺達の番か」

香取慎吾&原由子  みんないい子

葵「おや、だいぶ前のだな」
涼「あんまりないんだよな。カップル系のって」
健「いや、それでもあると思うけど」

葵「おー、良かったぞ。雰囲気とか」
涼「そりゃまあ、当時の歌ってた時の映像を見ながら練習してたからな」
健「…………わざわざ1曲のためにやるとは………」
葵「努力のカップル……」
和「あとは、私と綾ちゃんと、葵君と涼君のですね」
綾「じゃあ、私達からいきますね」
葵「………なんかあったっけ?女性2人の歌は」
涼「キロロは?」
健「いや、あれは2人だけどピアノとボーカルだから」
涼「じゃあウインク」
葵「………古いな」

浜崎あゆみ&KEIKO a song is born

涼「ああ、これがあったな」
葵「さっき和佳奈さんが浜崎あゆみ歌ってたから、綾さんはKEIKOの方か」

涼・葵「かわいい……………」
健「………しょうがねえな、この男共は…」
涼「よし、シメは俺らだな」
葵「うーし」

CHEMISTRY  PIECES OF A DREAM

健「お、そろそろ時間か」
和「あ、そうですね」
涼「あの………」
葵「…………感想は?」
健「あ、悪い悪い。忘れてた」

涼「あーっ、終わった終わった」
綾「お疲れ様」
葵「結構盛り上がったな……」
和「ええ、楽しかったですね」
涼「にしても、綾さん……練習の成果、出たね」
綾「ふふ、そうですね」
葵「和佳奈さんもよく頑張ったよ」
和「ありがとう。葵君」
涼「また、みんなで歌おうか」
綾「ええ。カラオケって……楽しいですね」

後書き

ちょいと作者好みの選曲になりました。
実は男女カップルでちゃんとしたやつってあんまり最近はいないみたいです。
香取慎吾&原由子のみんないい子しか見当たらなかったんです。
うーん、もうちょい探せばいいのあったのかもしれませんが……。
実は涼には『COCCO』の『樹海の糸』があったのですが、これを書いてる時に『R9』の『Trast』の歌詞を見ていて、『やはり綾に対しての思いはこのぐらいのせつなさがいるな』と思い、至急変更しました。
『COCCO』の『樹海の糸』はすごい好きなんですけども、歌詞に負けました。
今回は趣味に走りませんでしたが、もし趣味に走りまくったらこうなります。

葵 サムライシンドローム
涼 Free Style
綾 透明なマニキュア
和佳奈 Pink Rose

っつー具合です(笑)。
趣味丸だしで申し訳ないです。
ビーマニオリジナルの曲とかもカラオケで歌えればいいんですけどね。
DAMでDDRできるんなら………ねえ。
それでは次回にて。