AIが止まらない

大学の中にある使われていない部屋。
そこに男達がいた。
麻雀卓の4面に男4人が椅子に座って麻雀牌を洗牌する。
全員で出し合った金で麻雀卓を購入した。
半年程使用しているが使い勝手は文句はない。

涼「………で、2年に進学しても相変わらずですか」
二萬を切る。
眞「まあ、普通は青春を謳歌するようなサークルに入るよな」
ツモした牌をそのままツモ切り。北。
潤「新入生、誰も来なかったのか?」
眞一郎と同じく北を切る。
芹「いや、来てたけど内容を聞いたらがっかりしてやめたよ」
ドラ表示牌と同じの一筒。
茜「それもそうやろな。金は一切賭けへんからな」
臣「ま、俺らはただ純粋に麻雀をやるためにこのサークルを作ったわけだしな」
そしてこの対局を見ている2人。
この6人がこの麻雀サークル、『十三不塔』のメンバーである。

涼「流局、と」
涼は牌を伏せる。
涼「ノーテン」
眞「こっちもノーテンだ」
眞一郎も牌を伏せる。
潤「テンパイだ」
牌を開く。
芹「俺もテンパイだ」
涼「はい、1500」
眞「ほい」
涼「トップは芹禾さんか。で、ドベは?」
眞「ちっ、罰符でドベかよ」
芹「じゃあホットコーヒー買ってきて」
眞「へーい」
そして4位は1位にジュースを買いに行かされる(金は1位が払う)。

ガコッ
取出口にホットコーヒーが出される。
眞「さてと、半荘終わったし、ぼちぼち帰……ん?」
美「眞一郎さん、終わりました?」
眞「ああ。王子にコーヒー渡して帰るから、玄関のとこで待っててくれ」
美「わかりました」
眞「ところで、梨花の方は?」
美「お姉ちゃんだったら部屋の方へ行ってると思います」

ガラッ、戸が開く。
梨「おーい、臣いるー?」
臣「おう、いるよ」
梨「終わった?」
臣「ああ、終わった」
梨「じゃ、とっとと帰るわよ」
臣「へいへい」
茜「……女王様と下僕みたいやな」
潤「ずいぶんと生意気な下僕だな」
芹「じゃ、俺らも終わるとしますか」
涼「そうですね。じゃ、解散」

涼「じゃ、俺鍵返しに行くわ」
芹「ああ、頼むよ」
潤「あ、俺も行くよ」
職員室はこの部屋から職員室まで角を1回曲がればすぐの所にある。
その角を曲がった時だった。
ドンッ
何かにぶつかった。
女性だった。
その女性と目が合った。
その女性はきりっとした目をし、髪の毛は首をくすぐる程度に伸びていた。
女性「ちょっと、気をつけなさいよね」
涼「あ、ごめん」
その女性はすたすたと通り過ぎて行った。
潤「ふー、女王様みたいなオーラが出てるな」
涼「潤、知ってるのか?」
潤「倉木潤子。俺らと同じ2年だ」
涼「…………………………惚れた」
潤「はあ!?あの女に惚れただと!?」
涼「あんなカワイイ子いない」
潤「かかかか、か、カワイイだと!??」
………この男、マゾか?
そう思えてしょうがない潤だった。

後書き

さ、というわけで新プロジェクト開始です。
今後どんな展開になっていくのか。
まあ、いつも通りの展開になっていくのは予想がつきますね(笑)。
今までの作品とは一味違うプロジェクトにしていきたいと思います。
それでは次回にて。