2…

涼「う〜ん………」
茶を飲みつつ、しばし考えた。
綾「どうかしましたか?」
涼「いやなに、春香はどっち似かな?と」
綾「そういえば、どっちでしょうね?」
涼「顔は……まあ綾だろうな」
綾「性格はどうでしょうね?」
涼「性格は……………どうだろうな。優しいところなんかは綾だろうけど」
綾「でも、涼さんも優しいじゃないですか」
涼「そう…かな?」
あまり優しいと言われた事がないので自覚無し。
綾「優しいですよ………私はそんな優しい涼さんが好きになったんですから……」
涼「改めて言われると……結構照れるな」
ポリポリと頭をかいた。
綾「ふふ………私にはそういう事をしょっちゅう言っていますよ」
涼「しかしまあ、春香は女の子だから、結局は綾似なのかな?」
綾「………そんな事はありませんよ」
涼「?」
綾「涼さんに似ているって所、知ってます」
涼「え、どこ?」
綾「……ふふっ、頑張って探してください」
涼「?…………ふあ……っ……」
欠伸をして、すっくと立ち上がった。
綾「ふふ、お昼寝ですか?」
涼「ああ、春香とちょっと寝てるよ」
綾「春香でしたら、隣で寝ていますよ」
涼「わかった」
とたとたと隣へ向かった。
涼が隣へ向かう所を見て、くすっと笑った。
気付かないだろうな………。
だってそれは、言われなければ絶対に気付かないんだから。

あれから1時間程経った。
そろそろ…かな。
お楽しみの時間である。
ととと、と隣へ向かう。

隣の部屋に行くと、早速見つけた。
そして2人の寝顔をのぞいた。
ほら、やっぱり。
寝顔はそっくりだった。
こればっかりは自分では絶対に気付かない。
この寝顔。
この寝顔が、私を虜にした。
涼には言っていないが、実はこの寝顔に惚れた。
恥ずかしいのでそれは言わないでおくことにした。
寝顔に惚れた、なんて………。
涼の近くに横になり、涼の寝顔を間近で見た。
最近の趣味が涼の寝顔を間近で見る事になった。
じーっと見ていると、顔が紅潮しているのがわかる。
相変わらず、私を誘惑してくる。
ふと、春香の10年後を想像した。

春香がすーすーと寝息を立てて、昼寝をしている。
それを見た男の子が春香の寝顔を見てどきっとする。

そんなシーンを想像して、くすっと笑った。
私と涼さんの逆のパターンが、10年後にはそれが起きるのだろう。
楽しみだなあ………。
すくっと立ち上がり、涼に耳打ちした。
綾「その寝顔、ずっと私だけに見せてくださいね」
涼「ん…う……」
私の言葉に反応したのか、返事をしてきた。
私はくすっと笑った。

後書き

5年後シリーズですが…………。
ごめん、今回も春香寝てるだけだった(平謝)。
最初はしゃべる予定だったんですが、なんか徐々に………。
ceres氏の要望通りにうまくいけばいいんですけども……。
ネタがないんすよ(泣)。
まあ毎回毎回ネタが無いと連呼してるので説得力に欠けるんすけど(笑)。
それでは次回にて。