夜も更け、綾と一緒にベッドに入る。
涼「………」
何も言わず、綾の頬に手を添える。
綾「…どうか…しましたか?」
涼「…もし、綾が俺の学校に転校しなかったら俺の人生どうなってたのかな」
綾「え?」
涼「綾を知らずに生きていくわけだけど……ひょっとしたら平凡な人生かも」
綾「私も……涼さんと初めて会った時はこんな幸せな事になるとは思ってもいませんでした」
涼「…俺も。好きな人と結婚する事がこんなにも素敵な人生を送れるとは思わなかった」
綾の頬に添えていた手は背中へと移し、こちらへ抱き寄せる。
綾「あっ…」
涼「離したくないな。この存在を」
綾「はい、私も」
綾もまた、こちらの背中に手を回してくる。
か弱く、繊細な腕。
華奢な身体。
そして、慈愛に満ちた瞳。
涼「……大好きです」
これ以上の言葉は必要無い。
綾「私も……あなたが大好きです」
綾は天使のように優しく微笑む。
そして、綾の瞳がゆっくり閉じる。
それに応えるように、キスをした。