綾「ん…」
ふと綾を見ると、背中に手を伸ばしている。
ただ、思っている所に手が届かず、難儀している。
…………背中が痒いのだろうか。
試しに聞いてみるか。
涼「綾、背中かいてあげよっか」
綾「あ、本当ですか?」
予想的中。
涼「それじゃあ、脱いで」
綾「えっ!?」
予想外の返答。
綾「ぬ、脱ぐんですか!?」
涼「うん。そうじゃないと正確にかけないし」
綾「わ、わかりました…」
余程痒いのだろうか、渋々と了解した。
綾「あ、あまり見ないでください…」
そう言われてもこんな機会は滅多にないのだから、じっくりと拝みたい。
ブラウスを脱いで上半身がブラだけの状態になる。
綾「ど…どうぞ…」
先程綾が背中をかこうとした場所を思い出す。
涼「えーと…この辺?」
つんつんと指でつつく。
綾「はい、そこです」
涼「それじゃ……」
優しく背中をかく。
爪を立ててかいたのでは綾の白い肌を傷つけてしまう。
だからといって弱くしては痒みを解消する事はできない。
強すぎず弱すぎず。
絶妙な力加減でかいていく。
涼「どう?」
綾「…ふぅ……」
至福の溜息をついているようだ。
ふと、気になる箇所があった。
…………………うん、実行するか。
ブラのホックを外す。
綾「ひゃあっ!?な、ど、どうしたんですか!?」
予想外の行動らしく、綾はかなり慌てている。
涼「いや、なんとなくブラの跡ってかゆそうだなと思ってさ」
綾「た、確かにかゆい時はありますけど今は…」
涼「んー…ちょっと残念」
綾「もう…涼さんのえっち…………あ」
涼「どうしたの、綾?」
綾「そういえば私達の家に『孫の手』はありませんよね」
涼「うん、ないよ」
綾「どうしてないんですか?孫の手なら簡単に買えると思うんですが…」
涼「ああ、理由は簡単だよ。綾が孫の手でボリボリかくの見たくないから」
綾「………私のイメージって、どう見ているんです?」