FAKE TIME

ぽこ。
擬音で例えるとまさにこの音だ。
服を着ていても、その大きさがわかる。
普段出ていない部分が出ているというのは…。
まあその上の部分も元々出ていないけれども。
ぽこ。
…これは綾に殴られた音だ。

つわりも治まり、妊婦としての身体の変化が出てきた。
その最終段階とも言える、『お腹が出てくる』現象が起きた。
そのお腹の部分を触る。
…正直な話、信じられない。
ここで赤ん坊が生まれて出てくるというのだから。
人体の神秘だ。
…まあ、ここから出なければどこで出てくるという事になるのだが。
…………そういえばこの時期になってくると乳腺が発達してそれなりに胸が大きくなるようだが……。
まあ例外もあるとい
ぼこっ
…綾、本気で殴らないで…。

綾母「…それはあなたが悪いわよ」
涼「まあそうなんですけどね…やっぱりすごいもんですね。女体の神秘ってやつですか」
綾母「そうね…」
涼「うーん……もしかすると…」
綾母「もしかすると?」
涼「キャベツ畑で生まれるとかコウノトリが運んでくるという嘘は子供に性教育を教えさせないためではなく今の俺みたいに現実逃避しやすくなる暗示じゃないかと」
綾母「…」
涼「そういう考え方をすれば全て納得がいくはずで
ぼこっ
うう……綾、いつの間に…。

後書き

実際、どうなんですかね(笑)。
子供に嘘を言うためか、お腹がぽこんと出てしまったというショックを忘れるために編み出した暗示。
学会とかで出したら…『んなわけねぇよ』とツッコまれるんでしょうね(笑)。
さ、非常に微妙なモノになってしまいましたが、次回にて妊婦編も終わりそうです。
それでは次回にて。