ほわわーん。
臣の様子を一言で語るならこれだ。
何かとてつもなくいいことがあったようだが…。
涼「…何があった、臣」
臣「んー、えへへ〜」
聞こうとしてもこれだ。
場合によってはきしょい。
臣「きしょい言うなコラ」
涼「そういう反応はあるんだな…」
…まあ何かがあったというのは明確だ。
となると誰が臣をこんな風にしたのか、だ。
……………梨花さんかな。
眞一郎だとちょっと違う気もするし。
…潤子さんを通じて聞いてみますか。
涼「というわけでさ、悪いけど梨花さんに聞いてみてくれない?」
潤子「別にいいけど…そんなに変なの?」
涼「…というかただ単に気になるだけなんだけどね」
潤子「ねえ、梨花。臣と何かあったの?」
梨「…誰から聞いたの?」
潤子「臣の様子が変だったからよ」
梨「…あいつはすぐに顔に出るタイプね」
潤子「で、何があったの?」
梨「昨日ね、あいつからプロポーズされたのよ」
潤子「プロポーズ!?」
なるほど、だからあんな顔してたのか。
梨「あいつったら『嫁に来い!』なんてムードも何も無い言い方なのよ?『イヤ!』って言ったやったわよ」
潤子「断ったの?」
しかし、そうなると臣の様子とは矛盾している。
梨「まあ…その後に『婿に来なさい』って言ったやったわよ」
潤子「フった直後に逆プロポーズしたの…」
なんだかんだでプロポーズは嬉しかったのだろう。
梨「ま…まあ、その…夜にサービスしてあげただけよ」
…どんなサービスをしたのやら。
潤子「…というわけ」
涼「なるほどね…だからあいつはあんな状態か」
要は骨抜きにされたのか。
潤子「…私達の影響かな?」
涼「多分ね。となると、眞一郎と美夏さんも結婚すんのかな?」
潤子「そうかもしれないわね…。どんなプロポーズするのかしら」
涼「さあ…案外あっさり言うんじゃねえかな?『んじゃ結婚するか』『はい』みたいな」
潤子「そんな事はないでしょ」
涼「まあ、あいつなりに考えていうんじゃないかな」
ところが、涼の予想していた展開が、そのまま現実となったわけで。
時間にして2秒という光速のプロポーズが行われた。