涼「こんにちは〜」
綾母「あら、涼君、どうしたの?」
涼「いやなに、ヒマだったもんですから」
信「綾と春香は?」
涼「お昼寝中ですよ」
綾母「ふふ、春香が綾にとられてるから退屈でしょ?」
涼「まあ、そういうことです」
綾母「どう、最近?」
涼「最初の会話がそれですか」
信「そりゃ気になるわい。我が孫がどうお前と抱くかどうかが」
涼「ストレート過ぎですよ、それ」
お茶を一口すすって、
涼「まあ、やってるっちゃやってますし……ハードなのはほとんどやりませんよ」
綾母・信「…………………ほとんど?」
げ。
涼「そういう耳の良さだけは関心しますね」
綾母「ほとんどという事はやった事があるわね」
…………隠し事は無理だな、こりゃ。
涼「たいしてハードな事はやってませんよ。せいぜいリボンで手首を縛るとか」
信「お主、綾をキズモノにしたのか!」
涼「……綾は抵抗とかしませんからキズモノにはなりませんよ」
信「……ならよいが」
綾母「…………」
涼「…母さん?」
綾母「私達の頃よりもそういうのが多種多様になっているわね」
涼「といっても、綾は最近風邪気味ですからやってませんよ。それにたまっていませんし」
信「風邪の方は大丈夫か?」
涼「ええ、熱もありましたけど治まりましたし、明日にでも完治しますよ」
信「ふむ、綾は風邪をひくと長続きしてしまうが……」
涼「まあ、最近は体温計より口で計ってますから」
俺の言葉を聞いて、2人は時が止まった。
綾母・信「………………………口!?」
涼「ええ、口の方が体温が正確ですから」
母さんは真っ赤になって、
綾母「ど、どうやって計るの!?」
涼「まずは舌で綾の舌を触って、後は口内を調べる感じで」
信「………最近の若者はわからん…」
母さんは真っ赤になったまま、絶句するようだった。
なんとなく、この2人に勝ったような気がした。
そして夜。
涼「綾、風邪は?」
綾「え……だ、大丈夫ですが……」
綾は真っ赤になりつつ言った。
涼「多分、問題はないだろうけど、念の為にやろう」
綾「は、春香が見てたら…」
されないように抵抗している。
が、それは無駄である。
涼「ああ、春香だったらもう寝てるよ」
綾「………わかりました」
抵抗終了。
涼「じゃ、早速」
綾「んっ……」
舌を綾の口内に這わす。
舌を舐める。
舐めまわすというより、当て続ける感じだ。
……熱くはない。
完治だな。
念の為、と。
今度は口内をゆっくりと舐める。
びくっと綾が動く。
が、拒絶は一切ない。
まあ、熱を計ってくれているから拒絶のしようがないのだろう。
こちらも問題無しと。
口を離す。
涼「はい、問題無し」
綾「………はぁ…っ……」
綾はこれだけで疲れたようだった。
涼「お疲れ様」
……だが、疲れた時の息切れとは違う。
………………………ああ、多分そうだろう。
涼「綾」
綾「は………はい」
顔を真っ赤にして返事をした。
そんな綾を見て、くすっと笑った。
涼「またぶり返すとダメだから、今夜はなしだよ」
それを聞いて綾はさらに赤くなった。
綾の態度にくすくすと笑いながら、耳元でささやく。
涼「明日、ごちそうさまって言えるくらい相手するから」
その言葉を聞いて綾の頭から蒸気が出たのは言うまでも無い。