Ende

昼食。
改めて恋仲となった綾と潤子、和佳奈と喜久子、梨花と美夏が揃って食事をしていた。
潤子「ごちそうさま」
綾「潤子さん、味はどうでしたか?」
潤子「あー、やっぱ綾の弁当っておいしいわね」
梨「あんた昼御飯綾に作ってもらってんの?」
潤子「ここの食堂もおいしいんだけどちょっと飽きてくるのよ」
美「ここの食堂のメニューってそんなに豊富じゃないですからね」
和「でも定食のは結構バラエティに富んでますよ?昨日は白身魚のフライで、今日は鰯のハンバーグ」
喜「潤子さんは量が足りないのかしら?」
潤子「うっ」
梨「確かに綾の弁当箱よりも一回りはおっきいわよね」
潤子「ま、まあまあ、綾の作った料理だからたくさん食べられんのよ」
そんな会話を梨花は眺める。
梨「そういえばさー、潤子は綾のどこが好きなの?」

潤子「はっ!?あっ、あんた何いきなり言ってんのよ!?」
和「あー、私も気になるー」
梨「ほら、言っちゃいなさいよ」
潤子「あんたらねえ………まあいいわ、よく聞きなさい!」
梨「言っとくけど、『全部』は認めないわよ」
潤子「普通だったら全部でしょ!だったら『全部』抜きで言ってやるわ!」

すらりとした細い身体。
長い黒髪。
料理上手で家庭的。
弓道もできるし書道も嗜んでいるぐらい文武両道。

梨「あんたそれオフィシャルの情報でしょ!」
潤子「メタ発言しないでよ!」
梨「あんた結局さー、綾がおとなしいから口説きやすいって思ってたんじゃないの?」
美「えー!潤子さんひどい!」
和「じゃあ綾ちゃん私と付き合お?ね?」
喜「あらあら和佳奈さん、2人一緒に相手をするのって大変よ」
梨「もう夜の相手の心配してんですか先生」
他のろくでもない会話に、
ブチッ
潤子「うっさいわね!綾のいい所全部言ったら皆が綾を好きになって私が困るでしょっ!」

全員大爆笑。
潤子「なっ、何がおかしいのよあんたたち!」
梨「あはははは!潤子かっわいい!」
和「綾ちゃん一途じゃない!」
喜「潤子さんをからかっちゃだめですよ?もう綾さん死にそうですし」
潤子が綾のいい所を言っている時点で恥ずかしすぎて綾の魂はすーっと抜けていた。

後書き

これにてこのプロジェクトは終了です。
書き始めて7年だけど途中サボってますので実際は4年半……長かったな。
『百合』というテーマで書きましたが、他にも何本か書いたけどやっぱり難しいものだと痛感しました。
でもこれで自分の小説の幅が広がったのは間違いありません。
パロディもので百合を書くようになったのはこのプロジェクトのおかげでもありますので。
最初は『百合はなあ…』と思いましたが食わず嫌いはいかんね、ホント。
『文章書き』という自分の成長を促したプロジェクトでありました。
それではまた別のプロジェクトでお会いしましょう。