あなたのホンネは?

涼「ただいま〜」
………………あれ?返事がない。
晩御飯が遅くなるって電話したからかな……。
娘さんの機嫌を取らないとね。

居間の所に行くと、まず目に入ったのは空の1本のビン。
ビンにラベルが貼ってあった。
………………日本酒。
…………………………………………………って、これ確かまだ開けてないやつで、お徳用の1升あったやつだぞ!??
…………………もしかしてこれ、綾が全部飲んだんか?
そしてテーブルに突っ伏している人。
……………綾か。
大丈夫だろうか。
涼「おい、綾。大丈夫か?」
綾「………ん……」
意識はあるようなので最悪の事態はなさそうだ。
ぽんぽんと肩を叩く。
綾「涼さんなんかぁ、嫌いですぅ……」
………口調がかなり違うんですけど。
涼「なんだ、嫌いって…………遅れて帰ってきたからか?」
綾「そうですぅ……私なんかどうでもいいみたいで……」
涼「そんなわけないさ、だったらこうやって起こそうとしなかったさ」
綾「どうせ………起こしたらすぐにえっちして終わりなんでしょ?」
……………………この娘さん、普段は言わない事を思いっきりしゃべってるな。
酒に酔ってるせいだな、明らかに。
涼「………まあ………するにはするけどさ…けどさ、それで終わりにはしない」
綾「じゃあ、何やるのぉ?」
……………………こういう綾も結構かわいいな。
涼「そりゃあ、もちろん………」
………………………………………………………………………………なんかあったか。
考えろ、考えろ………。
涼「………………」
綾「ほらぁ、何もないじゃないですかぁ…」
うっ……。
涼「そ、そんなことはないぞ」
綾「じゃあ………何ですかぁ?」
……………………………やばい。
このままだと……………どうなるかはわからんけど、主導権を取らないと。
……………よし、これだ。
素早く手を綾のあごの辺りを優しく添える。
そしてキス。
…………こうなりゃ力技で押しきる。
涼「じゃあ…………逆に聞くけど、綾は……えっちしたくないの?」
綾「…それは……その……」
よし、形勢逆転。
続けて首筋をつつ、となぞる。
びくっと体が動く。
酔ってはいるものの、敏感な所は相変わらず。
さて、と………。
涼「じゃ、しよっか?」
綾「…………何か腑に落ちないけどいいです」
ふー、なんとか勝ったか(何に?)。
綾「……………う…」
…………う?…………………………………………………まさか。
素早く綾を担ぎ、トイレへ。

しばらくお待ちください

涼「ぜー…ぜー………」
そりゃ、1升も飲みゃ出るわな。
で、肝心の綾はと言うと、
綾「すー……すー…………」
スッキリしたためか、ぐっすりと眠っている。
……やれやれ、忙しいお嬢さんだな。
…………酒は綾の届かない所に置くとしよう。

後書き

以前、似たような作品を書いてceres氏に『官能小説みたい』と抗議があったのでそれのリベンジを(笑)。
さてceres氏はどんな反応で来るのだろう(笑)。
それでは次回にて。